【「ミズナラ枡」はウイスキー以外もアリなのか?】日本酒、焼酎、ラム酒の新しい飲み方のトビラが開き枡?

更新:2016年09月21日

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【「ミズナラ枡」はウイスキー以外もアリなのか?】日本酒、焼酎、ラム酒の新しい飲み方のトビラが開き枡?

いつもお世話になっており枡。編集長Dです。今週も水曜日恒例、「ま」いしゅう「す」いようびは「枡の日」の「ミズナラ枡」記事を発信し枡。

「バッカスの選択」編集会議の安直な思い付きからスピンオフした、我らがウイスキー専用酒器「ミズナラ枡」。ウイスキーのミズナラ樽がもたらす熟成を“手の中”で再現しようという物好き&酒好きの発案に、クラウドファンディングでも多くのご賛同・ご出資をいただきました。

この「枡の日」記事シリーズでは、これまで様々な銘柄のウイスキーをこの四角四面な野郎に投入し、その風味の変化をレポートしてきましたが、今日は少し趣きを変えまして……。「ウイスキー以外の酒」の投入に打って出たいと存じます。ウイスキー専用っつってもさあ、枡なんだから、別に何だって入るでしょうが。という至極真っ当なご指摘に応え、あの酒この酒、入れましょう飲みましょう。「ミズナラ枡」の可能性のトビラがまた一つ開くかもしれません。

「ミズナラ枡」とテイスティンググラス

検証はいつものように、「ミズナラ枡」とテイスティンググラスに注いだ、それぞれストレートの状態を比較します。まあ、さも科学的な感じを出していますが、比較するのは編集長Dの100%主観です。

日本酒、芋焼酎、ラム酒

そして今回「ミズナラ枡」にぶち込まれるお酒さんたちがこちら。編集部のストック酒からひっつかんできた面々です。読者の皆さんは本サイトを1日に500回は見ていると思うのでもちろんお気づきでしょうが、「実験シリーズ」の記事で冷奴にぶちまけたり生卵をぶちまけられたり、いろいろ奮戦してくれた酒たちでもあります。はたして「ミズナラ枡」の中ではどんなパフォーマンスを見せてくれるでしょうか。

「日本酒」は……うまいですが……

まず試してみたのは日本酒。そりゃそうでしょう。「枡」なんですから。酒器としての「枡」っつったら、普通は日本酒を入れて飲むヒノキのアイツなんですから。それを「ミズナラ枡」にも入れてみないでどうするんだと、ええ、まったく仰るとおりです。

で、とりあえず普通にグラスで飲むと、どちらかというと濃い目で豊潤な風味、やや甘のおいしい日本酒です。米の味がしっかり出ているthe sake!ですな。

日本酒とミズナラ枡

で、注いでみましたよ「ミズナラ枡」に。

まず香りを嗅いでみると……、日本酒ですね。ウイスキーを注いだときのように、ミズナラのウッディーな香りがグワリと出てくることはなく、日本酒のフレーバーが普通に勝ちます。ミズナラ感は、まあ、言われてみれば……という程度でしょうか。ほのかにニュアンスが補足される感じですね。

日本酒とミズナラ枡

そして味ですが……、日本酒ですね。これもウイスキーのときのようなアメージングなチェーンジングはあまりないです。いやあるにはあるのですが、もうこちらの期待値が高くなり過ぎているのかもしれません。「ミズナラ枡」慣れ、というのも考えものですな。

変化が比較的強く感じられるのは飲み込んだ後ですね。やや甘の日本酒にはなかった渋味とともに木の香りが、舌の付け根あたりにほんのり残ります。これは悪くないです。ただ、いかんせん微妙過ぎて……。なんでしょうか、蒸留酒でなく醸造酒だからでしょうか。「ミズナラ枡」とのケミストリーはさほど劇的ではありません。(一応補足しますと、これはマズくなるわけではなくて「あまり変わらない」という話です、なので日本酒は普通にうまいです)

「芋焼酎」は……せめぎ合うね

続きましては芋焼酎。こっちは蒸留酒なので、「ミズナラ枡」との相性は良いのでは?と期待してしまうが、いかんいかん、期待値は良い頃合いでキープしておかないと。

グラスで飲んでみると……、皆さんご想像した通りのそれです、芋です、芋焼酎です。このネットリくるデンプン感。しっとりくる甘さ。重めな香りながら最後にはホワッと抜けていくフレーバー。……芋です、芋焼酎です。

芋焼酎とミズナラ枡

それを「ミズナラ枡」で飲んでみると……、これはちゃんと“戦い”がありますね。日本酒のように、一方的に酒が勝つ、ということはないです。ミズナラの香りもしっかり主張します。それが芋フレーバー部隊と一進一退の攻防戦を展開します。グラスで飲むよりも焼酎の香りは押し返されて、ちょっと遠くから砲弾を撃ち込んでくる感じ。そのすき間にミズナラの弾幕がびっしりと張られていて、鼻の穴の中で両軍が入り乱れます。……まあ、ざっくり言うと“重層的な香り”ということです。

芋焼酎とミズナラ枡

ただ味の方はですね……、結局、芋焼酎です。ミズナラの要素が入っていって焼酎がウイスキーになっちゃた!みたいなことはないです。さすがに。

とはいえ!ただでは終わらないのはやはり蒸留酒だからでしょうか。飲み込むときとその後の感覚は、グラスの場合とは変わります。まずアルコールがホワッと最後に抜けていく感じは大人しくなります。そしてグラスのときにはなかった感覚として、後味が“ビター”というのか“ドライ”というのか、ノドにガツッとくる感じが出てきます。最後にホンワカしないでギュッと締め上げてくる芋焼酎というのも、けっこういいですね。

「ラム酒」は……コニャック化!

まあ、今回試した銘柄が「マイヤーズ」のダークなんで、さもありなん、といったところでしょうけども。「マイヤーズ」のダークはサトウキビが原料で、蒸溜後にホワイトオーク樽で寝かせる。コニャックはブドウが原料で、蒸溜後にフレンチオーク樽で寝かせる。……そもそも似ていそうな感じもしますね。色とか、甘味とか。

とはいえラム酒とコニャックの甘味ってやっぱりちょっと違うと思っていて、グラスで飲むラム酒は甘いけど「なめらかでトロンとした甘さ」ではなく、もっとツンとくる力強さやハリのある押しの強さをともなった「パキッとした甘さ」な気がします。それはやっぱりコニャック(というかブランデー全般)とはちょっと違うのでは、と思います。

そして口に含むと、最初はキャラメル的な甘味で始まるものの、途中からはむしろ苦味のような感覚が舌にピリピリくる印象もあります。やはりどこか激しさが潜んでいるというのがラム酒の印象ですかね。

ラム酒とミズナラ枡

これが「ミズナラ枡」に入ると……、やっぱり“デレ化”を起こすんですね。ツンツン、ピリピリは鳴りを潜めます。香りだけ嗅いでも、これがラム酒なのか何の酒なのか、一瞬よくわからない感じですね。樽で寝かせた木の熟成香も何となく感じられて、もうこの辺からコニャック化が始まります。

ラム酒とミズナラ枡

味の方もしっかり“デレ化”されていて、途中で苦味が出ることもなく、最後までトロリとした甘さが続きます。サトウキビの甘味をじっくり楽しむなら、グラスよりむしろ枡で飲んだ方がゆっくり堪能できるかもしれませんね。そこにミズナラの香りが相まってくると、かなりのコニャック感が出てきます。トロトロします。まあ、度数も高いのでね。

……とここでお知らせ!

ミズナラ枡

そんな「ミズナラ枡」、一般販売を9月28日開始予定としておりましたが、少し後ろ倒しをさせていただくことになりました。確かな品質の製品を十分な数量ご用意するための厳しい検品、材料確保にもう少し時間を要するためです。恐れ入りますがご了解いただきますようお願いいたします。

なお、新しい発売日等の情報は随時「バッカスの選択」の本サイト、Facebook、Twitterで発信してまいります。

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【来週の水曜「枡の日」は……】
ということで厳しい検品作業が進行中の「ミズナラ枡」&「ミズナラ棒」。来週もその楽しみ方を掘り下げてお伝えします。お楽しみに!

(バッカスの選択・編集長D 清水啓史

【「ミズナラ枡」はウイスキー以外もアリなのか?】日本酒、焼酎、ラム酒の新しい飲み方のトビラが開き枡?