雲間から日が差す「ラフロイグ」
さて最後はこの方、「ラフロイグ」。もうね、「アードベッグ」が「煙」ならこっちは「薬」ですよね。薬っぽい匂い!薬品っぽい匂い!しかしなぜだかクセになる!薬品っぽい匂い!
あと鼻で感じるのは磯くささというか、曇天の、どんより曇った日の、くぐもった海の匂い。こいつがいつまでもいつまでもいつまでも鼻腔の中でわだかまりやがるんですよ。しかしこれもまた、なぜだかクセになる!
味はまずピート香由来の独特の塩気、途中でちょっとだけ甘さがユルッと顔を出して、でも最終的にはやっぱり「薬品」。さすがのラフロイグさんです。
で、これも、into the「ミズナラ枡」。
するとこれがどうしたことか、薬品っぽい感じとミズナラの木の香りが混然一体となって、うまく言えないのですが、なんか上等なブランデー的な、そうコニャックっぽくなります!
磯くささはいくぶん和らいで、甘さ、それもドライフルーツのような渋さと同居した甘さがググッと立ってきますね。後味では最後にアルコールがクワッと立ち上ってきて、それとともに出てくる香りは……、もはや磯ではなく、フラワーガーデン。実に不思議な感覚です。ラフロイグがフローラルだなんて!
「ラフロイグ」×「ミズナラ枡」は“晴れた海”ですかねえ。雲が垂れ込めて今にも雨が降り出しそうだった空が次第に晴れて、雲間から日がのぞいたかと思うと、一気に世界が明るくなって、気がつくと一面の青空と青い海。というような、「ラフロイグ」らしからぬ垢抜け感すら感じられます。
ということで今回も三者三様のメタモルフォーゼでした。この傾向を参考に、皆さんもウイスキーinto the「ミズナラ枡」を楽しんでみてください。
【来週の水曜「枡の日」は……】
クラウドファンディングが終わると、いよいよ迫ってくる一般発売。が?その前に?重要情報?……気になりますね。それも合わせて、「ミズナラ枡」のさらなる楽しみ方をお伝えします。お楽しみに!