「花陽浴」は、埼玉県羽生市にある南陽酒造で醸されています。蔵人はたった3人。とても小さな酒蔵です。けれど、小規模だからこそできる”全行程手造り”を実現、洗米からラベル貼りまで人の手を介して愛情を注ぎ、丁寧に酒を作り上げています。その味わいからファンも非常に多く、入手困難なのが少々残念なところ。
「太陽の陽ざしをたくさん浴びて、大輪の花を咲かそう!」
これが「花陽浴」のコンセプトです。この言葉のとおり「花陽浴」の味わいは大輪の花のようにエレガント! そして燦々と降り注ぐ太陽の恵みを浴びて育った、南国のフルーツのような香り。華やかさはこの上なく、飲み口も滑らか。とろりと口の中に滑り込みます。シュワっと爽やかな酸味も絶妙な、お米の甘さが際立つ逸品です。
妖艶さとキュートさを兼ね備えた女性のフォルム
甘みの多い「花陽浴」は女性的なイメージがありますが、それが不思議。花魁のような妖艶な雰囲気と、花柄のワンピースが似合うティーンの女の子。それら2つの顔が現れて、私たちの五感を楽しませてくれるのです。では、この一筋縄ではいかない女性的な味わいを存分に生かすには、どんなお料理が合うでしょうか・・・
クセのない魚介類が、「花陽浴」の余韻とベストマッチ
「花陽浴」にはエレガントさを損なわず、なおかつ穏やかな旨みを持つおつまみがぴったりです。例えばタコぶつ。淡白な味わいのタコにちょっとだけわさびと醤油を付けていただきます。
後から「花陽浴」をひと口含めば、日本酒の甘い香りと味わいが、タコの控えめな甘みと絡み合って相乗効果の渦! わさびの辛さがアクセントとなり、タコの淡白な旨みにコクすら感じられます。
余韻の長いお酒ですから、喉もとを過ぎてもふたつのハーモニーをしばらく堪能できます。この、次のひと口までの”間”も、なんとも心地よく過ぎていくのです。
今回タコと一緒に盛り付けたアボカドのこってりとした青い味わいともなかなかの好相性。他にも、ひらめなどのクセのないお刺身や生のほたてとも相性抜群です。
海のない埼玉県の日本酒が、海の幸との思いがけない出会いをしました。ぜひお試しください。