9月も半分を過ぎたとは言え、まだ日中は暑さを感じる日もあるこの頃。そんな時には「アートアクアリウム」で一晩の涼を楽しんではいかがだろうか。
金魚たちが織り成す幻想の祭典
このイベントのメインは、日本人に広く親しまれている金魚。和金、琉金、らんちゅう、水泡眼に黒出目金。色とりどり個性豊かな金魚たちが、高名なアクアリウムアーティストである木村英智氏の演出によって光・映像・音響と融合し、水中アートへと昇華している。
この「花魁」という水槽や、無数の金魚が泳ぎ回る「華魚繚乱」(エレガンスダンス)など、作品はどれも個性豊かで見応えバツグン。
アクアリウム自体を照明に見立てた「ボンボリウム」(上の写真)や、凹凸レンズを使用した「リフレクトリウム」など、創意工夫に富んだ作品も多数あり、何時間いても飽きることがない。
更に17時からは「ナイトアクアリウム」と称して、有名メーカーによる日本酒やオリジナルカクテル片手に、妖しく漂う金魚を堪能することができる。金魚好き、そして酒好きにとって心躍るイベントなのだ!
アートアクアリウムを楽しむためのお酒は……?
今回の取材ではオリジナルカクテル「モヒート江戸錦」を選択し、オツマミにはドライフルーツをセレクト。「金魚ゼリー」というのもあって興味はあったが、人気ゆえ既に品切れだった……。
淡く幻想的に光る水槽の前で一杯。甘さは意外と控えめでスカッとしており、涼しげな雰囲気にはピッタリだ。柑橘系のドライフルーツとも相性バツグン。
中をよく見ると、青い水の中にクランベリーの“金魚”が。こういう心遣いも嬉しい。
このカクテルのアルコール度数自体はそれほどでもないのだが、幻想的な金魚の光に包まれていると不思議と幻の中を漂っている気分になる。時間を気にする必要もなく、光を見つめながら酒を純粋に楽しむ、そんなひととき。
次なる品は、同名の金魚を模したカクテル「らんちゅう」。はっきりした色合いが暗闇に冴える。こちらはさきほどのモヒートより甘めで、フルーツの味わいとみずみずしさに嬉しくなる。
カクテルと金魚の漂いで、良い感じに酔い心地。秋の夜長を彩る爽涼を、心行くまで堪能できた。
東京・日本橋と石川県・金沢で開催中!
以上、取材・レポートしたのは『アートアクアリウム展~大阪・金魚の艶~&ナイトアクアリウム』。この大阪展は既に期間が終了してしまったが、東京展が今月25日、石川・金沢展は10月14日まで開催している。
東京展では江戸の花街をテーマにした会場で、目玉の新作「超・花魁(おいらん)」(!)が公開。また同名のオリジナルカクテル(!)も味わうことができる。
http://artaquarium.jp/nihonbashi2016/#outline
石川・金沢展ではなんと、俳優の片岡鶴太郎氏と木村英智氏によるコラボレーション作品(!!)が登場。※こちらは「ナイトアクアリウム」はありません。
http://artaquarium.jp/kanazawa2016/#outline
既に大阪展を体験済みという人も、遠征して“はしごアクアリウム”する価値大いにあり!と言えるだろう。
<東京・日本橋展>
『ECO EDO日本橋 アートアクアリウム2016~江戸・金魚の涼~&ナイトアクアリウム』
2016年7月8日(金)-9月25日(日)/会期中無休
11:00-23:30(最終入場 23:00)
アートアクアリウム:11:00-19:00
ナイトアクアリウム:19:00-23:30
日本橋三井ホール(東京都中央区日本橋室町2-2-1 コレド室町1 5F[エントランス4F])
当日:大人 1,000円/子供(小学生 以下) 600円/3歳以下 無料
<石川・金沢展>
『アートアクアリウム展~金沢・金魚の密~』
2016年9月16日(金)-10月14日(金)/会期中無休
日-木曜日 10:00-18:00(最終入場:17:30)
金・土曜日 10:00-20:00(最終入場:19:30)※ナイトアクアリウムはありません
金沢21世紀美術館 市民ギャラリーA(石川県金沢市広阪1-2-1)
当日:大人(高校生以上) 1,200円/子供(中学生以下) 600円/3歳以下 無料