【マスターブリュワー直撃シリーズ、エピソード(4)】「ホップ三部作」前編! クラフトビールに“きれいな”苦み?

そして“伝説”へ……?

こうして「香り踊るジャグリングIPA」は、“フルーティーで華やかな香り”と“グッとくる苦み”というIPAの特徴と、“心地よい後味”という定番ビール的な飲みやすい味わい、そのいいとこ取りに成功。新井さん曰く、そのカギは「すっと残る苦み」でなく「最初にグッとくるけどスッと消えていくような、“きれいな”苦み」だそうで。皆さん、“きれいな”苦みですよ。苦味にも“きれい”という形容があり得るんですね。深いっす。

Craft Label 香り踊るジャグリングIPA

そんな新井さん、ジャパンプレミアムブリューの親会社であるサッポロビール時代にはドイツ留学の経験があり、現地ではドイツのみならずヨーロッパ各国に出向いては飲み歩き(ご本人に代わり断っておきますが、仕事ですからね)を重ねるなど、世界のビール事情に精通した完全無欠のまさしくマスターなのであります。「香り踊るジャグリングIPA」の開発にあたっても、3種類のホップのチョイス、それぞれを添加するタイミング、すべて頭の中でイメージしていた味わいを一発で表現してみせたとかで、いやもうほんとに、舌を巻いた上にあと体の何カ所かも巻かないと追いつかないくらいの、感服です。恐れ入ります。

「マスターブリュワー」新井健司(あらい・たけし)さん

で、で、ですよ。そんな新井さんから「サッポロビールで育種開発した“伝説のホップ”がありまして……」という全くもって聞き捨てならない、捨てるなんて論外で何度もリサイクルして鼓膜に響かせてやりたいくらいの、重大なストーリーを伺いまして、ええ。何せ“伝説”ですからね。もちろんもったいぶって、次のエピソード(5)でご紹介したいと思います。お読み逃しなく!