ビールづくりの“メインキャスト”ホップの役どころをおさらい
ということで、今回もやっぱり直撃しましたのは、「Craft Label」の“総監督”にして麦芽とホップが渦巻く銀河のジェダイマスター(この称号も4回目)、ジャパンプレミアムブリュー株式会社ただ一人の「マスターブリュワー」新井健司(あらい・たけし)さん。よろしくお願いいたします!
まずは、「Craft Label」の中でも“ホップのグッとくる苦み”を特にフィーチャーした「Craft Label 香り踊るジャグリングIPA」を例に、ホップの奥深さをちょっとお勉強。
ちなみにIPAというのはクラフトビールの中でもホップの苦味をガンガンに利かせた種類で、一大ブームがきているアメリカではクラフトビールの“代名詞”的に人気があります。が、この「香り踊るジャグリングIPA」はホップの苦味をしっかり出しつつも“日本人が思うフツーのビール”の飲みやすさ・ノド越しといったところも満たす一本で、新井さんの知識と経験の全てを注ぎ込んだ大変な労作にして傑作なのでありますよ。
その絶妙なバランスを支えているのが、「ホップ」、なんですねえ。
「メインで使っているのは3種類のホップ。国産のリトルスター、チェコ産のザーツ、アメリカ産のカスケード。それぞれ個性が違うホップを、それぞれ製造過程の違うタイミングで入れる、というのがこの商品の特徴になります」
ホップには2つの役割がありまして、苦みを出すことと、香りをつけること、ですね。そして、同じホップでもどちらの役割がより強く引き出されるかは、ビールに添加するタイミングで変わってくるのです。同じ選手も起用法を変えれば違う持ち味が発揮される、みたいな感じですね。
「通常、ホップは麦汁を煮沸するタイミングで入れます。すると苦味の元になる成分が熱で変化し、しっかり苦みが出ます。また、ホップのあまり良くない香りも適度に飛ばされます。煮沸の時間は60~90分ぐらい。その中のどこでホップを入れるかによっても、出てくる苦みや香りが変わってきます」
おおお、奥深い話になってきました。皆さん、ついてきてくださいよ。フォースとともに。