【ミズナラは「枡」もいいけど「棒」もすごい】ウイスキーのボトルを味わい深くする「ミズナラ棒」って何?

【ミズナラは「枡」もいいけど「棒」もすごい】ウイスキーのボトルを味わい深くする「ミズナラ棒」って何?

棒熟成その2「ブラックニッカ クリア」

続いてはこの方、ニッカの「ブラックニッカ クリア」さん。

ブラックニッカ クリア

いろんな人に試してもらった関係で、量が減っているのはご愛敬。

ブラックニッカ クリア。右が「ミズナラ棒」を入れたボトル、左が入れてないボトル。

右が「ミズナラ棒」を入れたボトル、左が入れてないボトル。これもそれぞれストレートでいきます。

まず棒無しボトルの「ブラックニッカ クリア」。香りが華やかです。フワッとくるフローラル感。そして味わいのスムーズなことスムーズなこと。コクのある甘味がしっかり出つつも、しつこくなり過ぎず、後味はスッと切れ上がって終わります。とにかく優れたバランス感覚の上に成立している一杯ですね。

右が棒入りボトルの「ブラックニッカ クリア」。左が棒無し。

で、棒入りボトルの「ブラックニッカ クリア」に移ります。写真の右側。やはり左の棒無しよりも色がやや濃い感じ。

棒入りはやっぱり一発目の香りがウッディー。森林浴のような爽やかさというよりも、切り出された薪の山を前にしたときのような、重くて鈍さのある木の匂いでしょうか。味もググッと深くなって、スモーキーさも出てきます。ただ、それはピート香とか磯くささといったタイプの、しょっぱさをともなう煙たさではないです。どちらかというとバーボンの煙たさに近いイメージですね。

ブラックニッカ クリア

「ミズナラ棒」を入れることで、「ブラックニッカ クリア」本来のバランスは崩れるわけですが、その代わり鳴りを潜めていた力強さが俄然際立ってきます。一度完成した「ブラックニッカ クリア」を、それこそバーボン樽でさらにしばらく寝かせたかのような、個性の変化が楽しめます。

……そんな「ミズナラ棒」も一般発売!