棒熟成その1「サントリー トリス」
こうなるとやっぱり気になるのは「ミズナラ棒」の実力。いつも飲んでるお馴染みのボトルに入れたら、一体どんなことになるのか。もちろん「バッカスの選択」編集部ではいくつかの銘柄で試してみたので、“棒熟成”の様子をレポートしましょう。
まずはこの方「サントリー トリス」さん。
ちょっと見えにくいですが、左上奥から右下手前にかけて、ぶっ刺さってます、「棒」が。
右が「ミズナラ棒」を入れたボトル、左が入れてないボトル。それぞれを味わって比較します。どっちもストレートでいきます。
まず棒無しボトルの「サントリー トリス」。あまり普段はストレートでいきませんが、それだけに最初のアルコールがクワッと鼻にくる感じが思いのほか強烈です。ただその先にくるのはハチミツ的な甘々のフレーバー。飲んでもやっぱり立ってくるのはトロリとした甘さですね。濃い目のメープルというか。
次に棒入りボトルの「サントリー トリス」をいただきます。写真の右側ですね。左の棒無しの一杯よりも、気持ち色が濃い?ですかね。
棒入りの方は最初の香りがまず違います。ハチミツだったのが“樹液”に変わります。すごいです“木の感じ”が。クワッとくるキツさもいくぶん和らぎますね。味の方はトロトロ甘々な飲み口が抑制されて、ほろ苦?というか渋さが後味にかけて前に出てくるようになります。あたかも、ビター系の原酒がさらにブレンドされたかのような変化ですね。
「ミズナラ棒」を入れるだけなんですが、青年トリスがいい具合に歳を重ねて渋いオッサンに変貌。ちょい枯れの「サントリー トリス」という、新しい境地を切り開く変化を見せてくれました。
棒熟成その2「ブラックニッカ クリア」