【ウイスキーの酒器にしてうまい食品選手権】いろんなツマミを“グラス”にしてウイスキーを飲んだら、どうなったと思う?(後編)

編集長Dである。まーまーまーまー、皆まで言うな。いろいろツッコミたい気持ちはよくわかる。わかるが、言うな。まーまーまーまー、突然「後編」って何だとか、あれ、じゃあ「前編」は……9月の公開になってるけど?とか、今12月だけど?とか、まーまーまーまー、言うな。みんな「大人」なんだから。と同時に「いい子」だから。頼む、穏便に、そう、編集長Dが世界で一番好きな言葉「おんびんに」。頼む。

で、何だったかというと、この実験シリーズ。「お酒の楽しみ方を、人類はまだ10%も知らない。」という独りよがりな使命感を胸に、新たな酒の味わい方を開発しようと編集長Dが独り相撲を取りまくるというもので、過去記事は「実験シリーズ」のタグをポチッと押すと収納されている。

で、この「ウイスキーの酒器にしてうまい食品選手権」は何かというと、ウイスキーに合うと世間で言われているツマミや食品を器状に“加工”し、直にウイスキーを注いで飲んでみるという実験(あるいは暴挙)だ。

ネタは全部で7品。前編では第6位「ちくわ」、第5位「コンビーフ」、第4位「カマンベールチーズ」を紹介したので、今回は残りの4品(うち一つは「番外」)をランキング形式で発表していこう。

まーまーまーまー、これはわかるよね。テッパンの相性だからね。な、第3位から発表。

第3位「バニラアイス」

まーまーまーまー、これはわかるよね。もうね、ウイスキーとバニラはテッパンの相性だからね。わかるわかる、と思いつつ、カップアイスをちょっと食べて凹みをつくる。

ちょっと“へり”に寄せて凹ますのがミソ。これに「ブラックニッカ クリア」をチョロチョロチョロ……。

融けないうちにすする。ズズズ、ズルズル……。

……。良くも悪くも、何も裏切らない。総評としてはうまい。甘く立ってくる香りの良さ、より濃厚に感じられるバニラの味、口の中で融けて混じり合うほどに深みを増していく、この甘々で、スイートな、汁。うまい。うまいんだけど。

いかんせん意外性がね。ちょっと全部が想定内過ぎたので、3位止まりということで。

ここで、勢い余ってついやってしまった番外編

ここで番外「アボカド」

これは何と言うか、ほんの思い付きだよね。勢い余ってついやってしまった。なんせ、ほら、輪切りにしてパカッとやると……。

酒器になるじゃねえか。

ほら、いい感じ。

だけどね、これ、ただただ青臭いのなんのって、全く心地よくない。ウイスキーの味にも有効な変化は出てこないし、味はそのまま、香りだけ青臭くなるって……なかなかのもんだよ。

でも、ほら、果肉をすくって食べたらいい感じになるかもよ?よ?よ?というわずかな希望の光を信じて口にしてみる。

……。モグモグ。……。どうすか?

……黙っちゃったよ。あやうく永眠だよ。

やっぱりどうってことない。有効なケミストリーはついに発生しなかった。そしてただ青臭い……。ということで「ランク外」。

さて、気を取り直していよいよツートップ。

第2位「レモン」

さて、気を取り直していよいよツートップ。まずはレモン。半分にして真ん中の果肉を少し切り取りグラス状に。これがほんとのレモングラス。

もうね、注いでるそばからフレッシュな香りが漂っている。酸っぱいというよりも甘さが前面に出た柑橘フレーバーだ。

すする。ズズズ、ズルズル……。うひゃー、すっぺー、となるかと思いきや……。

はいはいはい。なるほどなるほど。

レモン果汁の強い酸味はどこへやら、これが意外なほどに甘い、甘くておいちー。一方でウイスキーの味わいはコクよりも爽やかさのベクトルに移行。言うなれば、「ソーダで割ってないのにハイボールになった感じ」である。おもしろいじゃねえか。

これね、ビジュアル的にも華があるし、味わいは食前酒的だし、オシャレなリア充さんたちのオシャレなパーティーのオシャレなオープニングドリンクとして、最初の乾杯に出したりするとかなりオシャレだと思うよ。かなりそう思うよ。だから編集長Dもリア充のパーティーに入れてくれよ。風呂敷にレモン満載して持っていくよ。

ついにツマミ酒器の王者降臨

第1位「ようかん」

ついにツマミ酒器の王者降臨。まずは成形から。ほじほじ。

そして注いでいく。ちびちび。

まず何たってニオイがいい。甘~いブランデーみたいになる。とはいえヨーロピアンな芳香に押し切られるわけではなく、ようかん由来の日本的な甘い香りも混じる。結果、大変奥深い。

そして口に含むと、やはり味も深い甘さをたたえている。バニラアイスのときも甘かったのだが、あっちのわかりやすい明朗な甘さに比べると断然重々しく、シブい。和菓子を口にしてからお茶をいただき、飲み込んだ後にもう一度味覚の上にリバイバルしてくる残り香的な甘さ、あれに近い。

さらに最後のお楽しみ。ガワの部分をちょっと崩して食べてみると、これがまたうまい。ウイスキーをチョコの中に入れてボンボンというなら、これは差し詰め和ボンボン?豆ボンボン?餡子ボンボン?まあ何にせよ新しい和のスイーツの爆誕である。

ということで、やっと終了した「ウイスキーの酒器にしてうまい食品選手権」。実験シリーズは今後のネタも絶賛仕込み中であり、「バッカスの選択」公式Facebookページ https://www.facebook.com/c2h5oh.jp &公式ツイッター https://twitter.com/c2h5ohjp でちびちび見せたり見せなかったりするので、ぜひチェックしたりしなかったりをお願いしたい。