旭川出張で手に入れた「あさひかわ蔵めぐり」(清酒300㎖3本セット)。髙砂酒造の「国士無双(こくしむそう)」、男山の「くーる」とたどり、最後の1本となりました。合同酒精株式会社の「大雪乃蔵(たいせつのくら)」です。
合同酒精といえば、しそ焼酎「鍛高譚(たんたかたん)」や、コンビニやスーパーで見かけないことはないほど定番中の定番焼酎「ビッグマン」などで有名。全国に五つの酒蔵を持ち、その一つが旭川工場です。ここで、大雪山系の水と北海道産の酒造好適米100%を使って、「大雪乃蔵」は造られています。
旭川には有名なお菓子があります。その名も「旭豆(あさひまめ)」。甜菜(てんさい)糖でコーティングされた大豆です。北海道でとれる大豆と甜菜糖で、誰にでも好まれるお菓子をつくれないものか……という思案の結果、明治35(1902)年に誕生したといい、その歴史はとても長い。
原材料は、北海道産の大豆と甜菜糖、そして小麦粉と抹茶のみ。ほどよい甘みのなかに、しっかりと大豆の味がします。「北海道名産」を謳うにふさわしい一品です。
「お酒は良たんぱく質とともに」をモットーとしている私は、「旭豆」で「大雪乃蔵」を呑むことに決めました。だって、大豆といえば、良たんぱく質の代表格。お酒のおともにはもってこいというものです。
「大雪乃蔵」は、ほかの地酒2種よりも少し酸味がありました。私は唎酒(ききざけ)師でもなければ、味覚のプロでもないので、気のせいかもしれないけれど。それはそれとして、旭豆と食べてみると、お酒の酸味がやわらぎ、対する「旭豆」は甘みが弱まった気がします。
ふと、冷凍庫のなかに、北海道十勝地方の中札内村(なかさつないむら)の特産品である枝豆があることを思い出しました。枝豆といえば、半人前の大豆のこと。比べてみなければ!と、よくわからない義務感で、さっそく試してみることに。
中札内の枝豆は、味がしっかりとしてとてもおいしい。それが、お酒と一緒に食べると、よりいっそう甘みが増します。そんな気がします。
純米生貯蔵酒「大雪乃蔵」と二つの「豆」。まず中札内村の枝豆は、ツマミの定番だけあっていうまでもなくよく合います。そして共成製菓「旭豆」はというと、これまた合います。お菓子といって侮るなかれ。芯には確かな大豆の存在感があるだけに、日本酒とも仲良くやれる素質があります。
ということで、いかがでしたでしょうか、旭川の地酒3本セット「あさひかわ蔵めぐり」と地元のツマミで楽しむ酒の北紀行。皆さんも旭川に出かける機会があれば、ぜひおみやげに。そして、北海道の食との未知のマリアージュも探してみてくださいね。
日本酒度/+3、酸度/1.4、アルコール度数/13度以上14度未満、おすすめは冷や。(公式サイト:http://www.oenon.jp/product/sake/sake-brewery/godo.htmlより)
120g 237円、通販あり。