3番、ホタテ
貝類の中でもビッグネーム。存在感抜群の貝柱で打線の中軸にどっかりと座る強打者。一方でヒモや生殖巣など歯ごたえと味わいが違う別の部位も織り交ぜるあたり、状況に応じた器用な打撃も見せる。
他のなめろうとの違いは、なんと言ってもそのカラフルな色合いだろう。今回は貝柱をベースに、ヒモと雌の生殖巣(つまり卵巣、赤みがかっている)をブレンドして叩いたので、アイボリーに赤とオレンジが散りばめられた美しいビジュアルに仕上がった。もちろん風味と食感も何パターンかが共存していて変化が楽しめる。さすがは花のある3番打者。
4番、マグロ
なめろうというより、水産界を代表する4番。なめろうっつうか、ネギトロなのでは?という実に野暮なツッコミなどお構いなしで、脂の乗りまくったバットをブンブン振り回す。たいていはホームラン。それ以外は三振。しかし三振しても絵になるので皆納得してしまう、完全無欠の千両役者。
して、なめろうはホームランか三振か、というともちろんホームランだが、美しい放物線ではないかもしれない。バットの根っこなのにパワーで持っていった弾丸ライナーだ。今回は赤身をベースに中トロあたりの脂ぎったパーツを混ぜて叩いているが、要するにその部位の組み合わせは叩こうが何をしようが安定したうまさを発揮する、ということなのだろう。
5番は、安定感の半端ない打点王。