さて、9種類の魚介を叩きに叩いて、なめろうとしての潜在能力とツマミとしての可能性を極限まで引き出す本研究(その経緯と野望については(1)を参照したまえ)。早速、実験サンプルのなめろうちゃんたち、すなわちなめろうナイン、すなわちNMR9を紹介していこう。
ちなみにNMR9はいずれも、魚介を適当な状態にさばいてから味噌ときざんだ白ネギ・ミョウガ・ショウガ・大葉を混ぜて、あとは叩くだけ。叩く時間は素材と、好みにより分かれるところだ。原形が残るくらいで止めて、歯ごたえを楽しむのも良し。長く叩いてしっかり粘り気を出しても良し。その辺のさじ加減は各メンバー紹介のところで適宜触れるとしよう。
では君、まずはトップバッターをここへ。うむ、振る舞いがなかなかアシスタントらしくなってきたじゃないか。さては食材を叩いているうちに、己のサディスティックな一面に目覚めてしまったんだな。ヒャッヒャッヒャッ。さすが、なめろう研究室の門を叩いただけのことはある。素質あるよ、君、門を叩いて食材を叩いて、叩いて叩いて、ヒャッヒャッ……、ま、待て待て、包丁を持ったまま冷静な目で私を突き刺すな。リアルにサディスティックだからその目、ビビるじゃないか、冗談だよ冗談。えーっと、なんだ、そうだ、トップバッターだ。
1番は、いきなり意外性のあるメンバー起用。