#11【ハイボールに合うつまみは出尽くしたのか?】サントリー 「角ハイボール缶 濃いめ」で検証!結局の所ハイボールには何が合う!?

ハイボールというとかつては「酒呑みの好物」というイメージでしたが、今ではテレビCMなどをキッカケにだいぶイメージも垢抜けて、ハイボールを全面に押し出したお店も珍しくありません。今回はそんなハイボールに合うおつまみを……と、このテーマは試し尽くされた感もあるわけですがなんのなんの、「で、結局ベストは何だ」というのをあえてほじくり返して(笑)いくつかご紹介します。

「角ハイボール缶 濃いめ」

ハイボールと合うおつまみを紹介するには、まず「どのハイボールでいくか」を決めなくてはなりません。大いに悩んで5秒ほど熟考しましたが、筆者が「バッカスの選択」でハイボールをメインに取り上げるのは初めてという事で、個人的に日頃から大変お世話になっている馴染みの缶をチョイスしました。

それが「角ハイボール缶 濃いめ」。

従来販売されていたサントリーの「角ハイボール缶」がアルコール7%であるのを、これは9%に引き上げて、「昭和の酒場で飲まれていた角ハイボールの“濃い目”の味わいを再現する」というのがコンセプト。2012年7月3日に発売されました。ちなみに500ml缶はコンビニ限定販売です。

ベースになっているサントリーウイスキー「角瓶」は1937年誕生なので、今年でめでたく80周年。その歴史ある「角瓶」の風味をより一層豊かに、しかも手軽にハイボールで愉しむなら、やはり“濃い目”がオススメです。

万策尽き果てた揚げ物界に一筋の光明!「春巻き」

「ハイボールに合うおつまみを」という企画を打ち出してはみたものの、簡単に考え始めるとすぐに揚げ物ワールドに思考が流れ着き、唐揚げやらアジフライやらたこ焼きやら……もう出尽くした感のあるおつまみにぶち当たって、あっという間に暗礁に乗り上げてしまう。

光よりも速く「まさかの企画倒れか!?」という嫌な予感が頭をよぎり、「コレというものが無いよなぁ~」と諦め掛けたその時、我こそはと名乗り出てきたおつまみこそが「春巻き」だったのです。

この春巻き、何が優秀って「濃い目」だとさらにウマくウマが合うという事です。春巻きの皮は他のどの揚げ物にも無い独特の香ばしい風味と食感が有ります。このパリパリの皮と鼻に抜ける濃い目のウイスキーの風味がベストマッチ!

さらに春巻きの熱々トロトロ具材にハイボールが進む!進む!! いやぁーコレは是非とも試して欲しいですねー。揚げ物の定番であるコロッケや安定感抜群の唐揚げ、おかずとしても爆発的な存在感を誇る生姜焼きなどをいつもは相棒にしているという方も、「ハイボールなら俺だ」と名乗り出てこの企画自体をも救ってくれた春巻きの心意気にどうか応えてやってください!!

焼酎ではお馴染みの名脇役「南高梅」

梅の最高品種として有名な「南高梅」は、主に和歌山県で生産されている白梅という梅の果実です。その誕生の歴史は明治時代にまで遡り、時を経て昭和25(1950)年に発足した梅優良樹種選定会の調査委員長・竹中勝太郎氏が地元の南部高等学校の教師であった事に由来して、校名の「南」と「高」の文字を取り「南高梅」と名付けられました。

……と、トリビアはさておき、そんな南高梅の果肉は柔らかく酸味も上品である事から、焼酎の梅干し割りや梅干しサワーなどお酒との縁も深いです。しかし、今回はそんな南高梅をハイボールで迎え撃ちます。

すると南高梅の酸味とウイスキーのほのかな甘みがなんとも絶妙なコンビネーションです。南高梅の蜂蜜漬けもコンビニなどで手軽に手に入りますが、それも相性バッチリです。口の中に広がった甘酸っぱさが、最終的に炭酸でシュワシュワと昇華されるところが勝因でしょうか。

春巻きに南高梅!信じて良かったハイボールの可能性

いやぁー張り切って「ハイボールに合うおつまみを書くぞ!!」とスタートしたものの豪快に出遅れてしまって、どうなる事かと思いましたが、3コーナー手前からステッキをバンバン入れて何とか1着でゴール出来たかな!? といった所です。まさにゴールドシップです(分かる人だけ笑って下さい)。しかしハイボールに合うおつまみも、まだまだ問い直し掘り返す余地がありそうですね。ハイボールをめぐる探究はまだまだまだ続きます。