【第1位「もずく酢」】
これは単純明快な理屈だ。酢と甘味はよく合う。だが、甘いウイスキーなら何でも良いわけではない。越百やイチローズの変化球的な甘さでは、こうはならない。伊達は、伸びのある直球の甘さゆえに、酸味とケンカせず素直に調和できる。この「甘酢感」は完成の域だ。
【総評と番外ツマミ】
くどいようで恐縮だが、伊達を規定するものは甘さだ。クセのないストレートヘアのような甘さ。したがって当然スイーツには無類の強さを発揮し、甘味系ツマミの王者「チョコ」も口にしたそばからチョコレートボンボンに変えてしまう。意外なアテとしては「厚揚げ」を推したい。冷奴より濃く麻婆豆腐より薄い中庸のキャラ設定には、白州だと軽やかで余市では重く、越百やイチローズはそれぞれ個性が強すぎる。その点、伊達の落ち着き加減は絶妙で、甘さが豆の旨味を引き立てもする。悪くないマリアージュだ。
続いては(6)「マルス モルテージ 越百」のベストマッチへ!