編集長Dである。いやもう早いもので、ぼちぼち桜になってしまった。早すぎる。体感的にはこの1年は2秒だ、2秒。ついさっき去年の桜が散ったばかりじゃないか。この間に本当に夏が終わってさみしくなったり、クリスマスに一人でさみしくなったりしていたのか、にわかには信じられん。しかしまあ、たったの2秒でまた桜だ花見だっつって酒が飲めるんだから、四季が高速回転するのも悪くないか。
で、花見の時期に飲むお酒というと候補がいろいろ挙がるものだが、もしワインでいくなら桜色に引っ掛けてロゼなんかが乙でシャレオツだと思いまつ。っつーことで、今回ご紹介するのはその名も「花を愛でるロゼワインフェア」。あのメルシャンさんによる、期間限定のマリアージュイベントなのである。
「花を愛でるロゼワインフェア」
フェアが開催されているのは東京・六本木の「Château Mercian Tokyo Guest Bar(シャトー・メルシャン トーキョー・ゲスト・バル)」。日本ワインの魅力を気軽に体験できるコンセプトショップだ。ここで春の旬な食材を用いたオリジナルフードメニューとロゼワインのマリアージュが、4月15日(土)までの期間限定で楽しめる。
でもって、提供ロゼワインはこちらの5銘柄。
●長野のあわ
●日本のあわ 穂坂マスカット・ベーリーA
●シャトー・メルシャン マリコ・ヴィンヤード ロゼ
●シャトー・メルシャン アンサンブル ももいろ
●日本の地ワイン 国中マスカット・ベーリーA ロゼ
そんでもって、期間限定フードメニューはこの4品。
●信州サーモンと春野菜のテリーヌ
●駿河湾産桜海老と春の山菜のフリット
●馬肉の手毬寿司
●メバルのポワレ 有機玄米とボルドー産ホワイトアスパラガスのビスク仕立て
5銘柄と4品の組み合わせなので、全部で……20通り?あれ、合ってるよな、組み合わせ、なんか昔学校で習った気がするが、体感的には2億年ぐらい前の太古の記憶だ……まあとにかく、その中から今回は4通りのマリアージュをちょいレポしてみる。読者諸君が実食するときの新鮮な感動を奪ってしまうとアレなんでね、ちょいね、ちょいちょい。
「アンサンブル ももいろ」×サーモンテリーヌ
まずはこのボトル「シャトー・メルシャン アンサンブル ももいろ」。産地の違う国産ブドウを組み合わせているので“アンサンブル”。ワインだけで既にマリアージュが始まっている。伊勢志摩サミットで各国首脳にも振る舞われた日本代表クラスの1本。
合わせるのはこちら「信州サーモンと春野菜のテリーヌ」。春らしく彩り鮮やかなのはテリーヌ本体だけでなく、ソースも「ラビゴット」「ジェノバ」「グリーンオリーブ」の3バリエーション。サーモンの旨味がしっかり出てくるところを、やや辛な「アンサンブル ももいろ」がすっきり締めてくれるのがいい。
穂坂マスカット・ベーリーA」×海老山菜フリット
お次はこちら、「日本のあわ 穂坂マスカット・ベーリーA」。穂坂というのは山梨県韮崎市のブドウの産地名。香りは芳醇で甘いが、口に含むと辛口。なめらかでキレのあるスパークリング。
相方にするのは「駿河湾産桜海老と春の山菜のフリット」。桜海老の香ばしさがトリュフ塩によく合う。まぶしてあるチーズのまろやかさと山菜のほろ苦さのギャップもいい。そしてすっきりした味わいの「あわ」が揚げ物にとにかくハマる。最高。あわわわわ。
「長野のあわ」×馬肉寿司
そしてこちらも「あわ」。「長野のあわ」はその名の通り長野県産ブドウによるロゼ・スパークリング。飲みごたえと香りのバランスがいい、さっぱりした辛口。
すっきりめのワインにはキャラちょい濃いめのこちら、「馬肉の手毬寿司」。とろけるような食感の馬肉に、九条ネギのシャキシャキ感とローストガーリックの香りがアクセント。味付けに効かせた黒酢の酸味と特製タレの旨味が、ロゼにちょうどいい塩梅。
「マリコ・ヴィンヤード ロゼ」×メバルのポワレ
最後はこの方、「シャトー・メルシャン マリコ・ヴィンヤード ロゼ」。マリコというのは真理子さんでも麻里子さんでもなくて、長野県上田市にあるヴィンヤード(ブドウ園)の名前。「椀子」と書いてマリコと読む。ほどよい酸味とタンニンが感じられる本格辛口。
マリアージュするのは「メバルのポワレ」。春を告げる魚・メバルを香ばしく焼き上げた一品。皮はカリカリ、中はふっくら。そこに有機玄米とホワイトアスパラガスを添えて、濃厚なオマール海老のスープでビスク仕立てに。キリッとした白ワインで合わせるのが王道のところを、あえての辛口ロゼ。それが浮かれた花見気分というものだよ。
最後にもう一度
リマインドだが、「花を愛でるロゼワインフェア」は東京・六本木の「Château Mercian Tokyo Guest Bar(シャトー・メルシャン トーキョー・ゲスト・バル)」にて4月15日(土)まで。
魚から肉から野菜から揚げ物から、何から何までが守備範囲に収まってしまう“包容力の酒”ロゼワインの魅力とともに、バリエーション豊かなマリアージュを楽しんでみてほしい。