【マスターブリュワー直撃シリーズ、エピソード(6)】「ホップ三部作」後編!“伝説のホップ”が飲める! いよいよ待望の商品化!!

人気のクラフトビールシリーズ「Craft Label(クラフトラベル)」のマスターブリュワーを直撃し、その魅力に迫りまくる本作。エピソード(4)(5)(6)の「ホップ三部作」もいよいよ後編。前回の(5)では“伝説のホップ”ソラチエースを紹介しましたが、それを使った新商品を今回はフィーチャーします。まあ、この世にあるだいたいの三部作がそうであるように、つまるところこの後編が本題です。そう、やっと本題なのですよ、皆さん、おつかれさまです!

そしてこちらもおつかれさまです。エピソード(1)からずっと直撃され続けているこの方。「Craft Label」の“総監督”、麦芽とホップが渦巻く銀河のジェダイマスター、ジャパンプレミアムブリュー株式会社ただ一人の「マスターブリュワー」新井健司(あらい・たけし)さんさんです!(もう噛まずにスラスラ言えます)

稀代のホップに用意された最高のステージ

稀代のホップに用意された最高のステージ

さて前回エピソード(5)では、ジャパンプレミアムブリューの親会社であるサッポロビールが育種開発したホップ界の“異端児”ソラチエースが、世界を席巻する“伝説”にまで駆け上がった一大叙事詩を、膨大な文字数の限りを尽くして書き上げました。

その「世界がやっと追い付いてきた」異端ぶり、新井さんの口を借りれば「ビールには似つかわしくない」香りとは、一体どんなものなのか?というかそれ、飲めないの?という方々。わかります。その焦燥感。わかります。でも大丈夫です。あるんです。そう、あるんです。

それがこちら、「Craft Label THAT’S HOP 伝説のSORACHI ACE」!!

「Craft Label」シリーズからの商品化になりますが、事実上ソラチエースの“生みの親”が自らつくり上げた一本と言っていい渾身の作。通常ビールづくりでは数種類をブレンドして使うことの多いホップですが、この「伝説のSORACHI ACE」の使用ホップはソラチエース100%。そう、世界が認めた稀代のホップのためだけに用意された、黄金のステージなのであります!

そういえば実際にビールの色も黄金色。“伝説のホップ”をフィーチャーする商品にしては、やけにオーソドックスすぎるビールの風体にも思えますが……。

「これまでの『Craft Label』シリーズではそれぞれスタイルの違いをしっかり出してきましたが、この商品はスタイル全体ではなくあくまでもソラチエースをいかに引き立たせるかに主眼を置いています。麦芽もオーソドックスなものを使い、ビールとしてのベースラインには極端に強い個性はつけていません。ただホップの香り、その特徴だけがしっかりわかる、楽しめるようなビールに仕上げています」

そういうことでしたか。確かにソラチエースの香りが立ち上がってくる以外は、けっこう素直に飲める風味です。で、そうそう、肝心のソラチエースの香りですね、はい、言いますよ、言います言います。

爽やかでシャキッとする、かつてないニュアンス

爽やかでシャキッとする、かつてないニュアンス

ソラチエースの香り、それはやっぱり木ですね。エピソード(5)でもちょっと触れていますが、枡ですよ枡。

どうしても今「木」と聞くと、我々「バッカスの選択」編集部では「枡」が頭に浮かんでしまうのですが、しかし上の写真がミズナラの枡でやや甘めな香りがするのに対し、ソラチエースはもっと研ぎ澄まされた、キリッとした木の香り。かんなをかけたばかりのヒノキとか、桐の箱とか、そういう白木の香りですね。

「あとはハーブの香りと表現する人もいます。レモングラスや“魚のハーブ”と言われるディルの香りは近いですね。サッポロビールでソラチエースの分析をしたところ、他のホップよりもゲラン酸という成分が多く含まれていることがわかったのですが、このゲラン酸はまさしくレモングラスにも含まれている成分なんです。これがあの特徴的なフレーバーを生み出しているのではと考えています」

味覚と嗅覚でいうと完全に嗅覚に訴えてくるビール。それがこの「伝説のSORACHI ACE」です。しかも、飲む前に感じる香りより、口に入れた後に喉の奥から上がってくる香りがより印象的。そのフレーバーだけは、とにかく普通のビールとは明らかに違います。森林だとか、古い神社の参道を歩いているときのような、爽やかで、しかしシャキッとするニュアンス。……と言っても、なかなかイメージはしにくいかもしれませんね。

販売はネット限定です

販売はネット限定です

となると、実際に飲んでみないと、ということになるわけですが、今のところこの「伝説のSORACHI ACE」はネットだけの限定販売の予定。発売は8月19日(金)。そう、この記事を配信している、本日なのです!

ネットはサッポロビールのネットショップとAmazon。今回は缶でなく305mlのワンウェイ瓶での提供。それが12本入った1ケース単位での販売です。1ケースは4,328円(税込み・送料はかかりません)。

小瓶でビールを飲む感じって、ちょっと海外ぽいというか、クラフトビール上級者な感じが出ていて、見た目にもスタイリッシュですよね。

「アウトドアのシーンにも合うかもしれませんね。森林のような爽やかさもあるフレーバーなので、外で飲むのも気持ちいいと思います。バーベキューなんかもアリですね」

いいですねえ。バーベキューといってもちょっとおしゃれな、ホームパーティーの延長線上にあるような、器具とかもこだわっているような、それでまたそのこだわりに気付いてほしい!ホメてほしい!という欲しがりさんな感じの、そういうバーベキューで、「あー、何これ?」「ビールなの?」「まあ何も聞かずにまずは飲んでみて」「ん?なんか入ってる?」「なんか違う、新鮮~」「でしょでしょ、違うでしょ」「でもビールなのこれ?」「実はこれ、伝説のホップ……」と語りだす、瓶を片手に、いいですねえ。もう語っちゃってください、エピソード(5)も参考に、ドヤ顔で。

真価を引き出し味わい尽くすヒント、ちょっとだけ

真価を引き出し味わい尽くすヒント、ちょっとだけ

「バッカスの選択」的には、この「伝説のSORACHI ACE」にどんな料理が合うかも気になりますね。

「“魚のハーブ”ディルに近い香りなので、魚料理は合いますね。ビールというと肉や揚げ物のイメージで、もちろんそれらと一緒に楽しむのもいいのですが、ソラチエースの香りが引き立つのは白身魚だとか、少しさっぱりした風味のものですね」
029
これもまたちょっと意外性のあるビールという感じで、おもしろいですね。やっぱりソラチエースのフレーバーを主人公にしようと思うと、キャラの濃すぎる料理はちょっと違うかもしれません。仮に肉料理でも、スパイスだけをきかせたシンプルな味付けのものとかがいいでしょうね。

あとは「キンキンに冷やさない方がいい」とも新井さん、おっしゃっています。冷やしすぎるとせっかくの香りがあまり立ってこなくなるので。それから、いつものビールの感覚でノドを鳴らしてあっという間にゴクゴク、というのもちょっともったいないかもです。口に含んでからゆっくりとフレーバーを楽しむ、その余韻まで楽しむ、そういう時間をかけて味わうクラフトビールならではの楽しみ方をしないと、真価が発揮されないのが「伝説のSORACHI ACE」じゃないかと思います。

とういことで、皆さんにもぜひその魅力に出会ってほしい「伝説のSORACHI ACE」。なのですが、ソラチエースがかなり希少なホップということもあり、ネット販売は数量限定だそうです。気になる方はお早めに!

そして最後に重要情報。店舗限定で樽生の提供があります!! 「銀座ライオン GINZA PLACE店(B1ブラッスリー)」で「伝説のSORACHI ACE」の樽生が飲めます!こちらは現在すでに提供中ですが、樽生で味わえるのはこのお店だけ。こちらも気になる方はぜひ!