爽やかでシャキッとする、かつてないニュアンス
ソラチエースの香り、それはやっぱり木ですね。エピソード(5)でもちょっと触れていますが、枡ですよ枡。
どうしても今「木」と聞くと、我々「バッカスの選択」編集部では「枡」が頭に浮かんでしまうのですが、しかし上の写真がミズナラの枡でやや甘めな香りがするのに対し、ソラチエースはもっと研ぎ澄まされた、キリッとした木の香り。かんなをかけたばかりのヒノキとか、桐の箱とか、そういう白木の香りですね。
「あとはハーブの香りと表現する人もいます。レモングラスや“魚のハーブ”と言われるディルの香りは近いですね。サッポロビールでソラチエースの分析をしたところ、他のホップよりもゲラン酸という成分が多く含まれていることがわかったのですが、このゲラン酸はまさしくレモングラスにも含まれている成分なんです。これがあの特徴的なフレーバーを生み出しているのではと考えています」
味覚と嗅覚でいうと完全に嗅覚に訴えてくるビール。それがこの「伝説のSORACHI ACE」です。しかも、飲む前に感じる香りより、口に入れた後に喉の奥から上がってくる香りがより印象的。そのフレーバーだけは、とにかく普通のビールとは明らかに違います。森林だとか、古い神社の参道を歩いているときのような、爽やかで、しかしシャキッとするニュアンス。……と言っても、なかなかイメージはしにくいかもしれませんね。
販売はネット限定です