稀代のホップに用意された最高のステージ
さて前回エピソード(5)では、ジャパンプレミアムブリューの親会社であるサッポロビールが育種開発したホップ界の“異端児”ソラチエースが、世界を席巻する“伝説”にまで駆け上がった一大叙事詩を、膨大な文字数の限りを尽くして書き上げました。
その「世界がやっと追い付いてきた」異端ぶり、新井さんの口を借りれば「ビールには似つかわしくない」香りとは、一体どんなものなのか?というかそれ、飲めないの?という方々。わかります。その焦燥感。わかります。でも大丈夫です。あるんです。そう、あるんです。
それがこちら、「Craft Label THAT’S HOP 伝説のSORACHI ACE」!!
「Craft Label」シリーズからの商品化になりますが、事実上ソラチエースの“生みの親”が自らつくり上げた一本と言っていい渾身の作。通常ビールづくりでは数種類をブレンドして使うことの多いホップですが、この「伝説のSORACHI ACE」の使用ホップはソラチエース100%。そう、世界が認めた稀代のホップのためだけに用意された、黄金のステージなのであります!
そういえば実際にビールの色も黄金色。“伝説のホップ”をフィーチャーする商品にしては、やけにオーソドックスすぎるビールの風体にも思えますが……。
「これまでの『Craft Label』シリーズではそれぞれスタイルの違いをしっかり出してきましたが、この商品はスタイル全体ではなくあくまでもソラチエースをいかに引き立たせるかに主眼を置いています。麦芽もオーソドックスなものを使い、ビールとしてのベースラインには極端に強い個性はつけていません。ただホップの香り、その特徴だけがしっかりわかる、楽しめるようなビールに仕上げています」
そういうことでしたか。確かにソラチエースの香りが立ち上がってくる以外は、けっこう素直に飲める風味です。で、そうそう、肝心のソラチエースの香りですね、はい、言いますよ、言います言います。