編集長Dである。北海道出身。寒さにはめっぽう強い、わけがない。寒いのは嫌いだ。この世界から寒さがなくなればいいのにと、あらゆる神仏に毎日祈っている。北海道出身のくせに、ではない、北海道出身だから、だ。北海道民が寒さに強いなら、完璧な断熱と暖房設備を誇るぬくぬくの家など必要あるまい。弱いからそれを欲するのだ。そしてそのぬくぬくの中で、わざわざ半袖短パンになってキンキンのビールを飲む、という倒錯した快楽を享受するのだ。
あ~、しかし、さみ~、さみ~な~。というわけで、こんな格好で酒を飲んでいる。
しかも、編集部のある建物の寒いバルコニーにわざわざ出て、ダウンを着込んで飲むという、逆の倒錯をやってのけている。
この上下、JR東海道線のいわゆる「湘南色」のカラーリングである。あ、いや、自分の話はどうでもいい。と言いながら、自分の写真を連投して記事を汚す。
ひと仕事を終えた漁師がドラム缶に薪をくべながら、その上で仕立てた燗酒をちびちびとちびっているような恍惚の表情をしているが、手にしているのは燗ではなく缶。北海道民ならやはりシンパシーを感じてしまうサッポロさんの、新しい「ヱビスビール」である。
「ヱビス 華みやび」を先行試飲