編集長Dである。「バッカスの選択」公式ツイッター https://twitter.com/c2h5ohjp でちびちびとつぶやき続けている「実験シリーズ」の結果発表をしている。今回は「冷奴にどの酒をかけるとうまいのか」がお題で、これが後編。まさかの記事またぎ、である。
6種類もの酒を冷奴にかけては、それを口にさせられるという、一種の“暴挙”をひたすら受け入れているわけだが、なぜ「編集長」ともあろう者がそんな目に遭っているのかについては、いまだに全く腑に落ちていない。まあ、その辺の文句は前編の冒頭で散々吐き出したので(そしてことごとく黙殺されたので)、もういい。今はただ、酒びたし豆腐のランキングを粛々と発表するのみである。前編では第6~4位を紹介したので、この後編では第3位からのトップスリーだ。
第3位「赤ワイン」
あ~あ~。
あ~あ~あ~あ~。
血まみれじゃねえかよ。
これがなあ、レアチーズにラズベリーソースをかけたやつ、……だったらなあ。
しかし匂いの段階でもう甘くない現実を突きつけられる。……ワインだわ。甘くない赤ワインだわ、これ。
そして現実は口の中にも入ってくる。……豆腐だわ。レアチーズじゃなかったわ。
今回の赤ワインが渋めで、甘味、果実味の少ないタイプであったことは先に断っておこう。当然、口元に持ってくると重く引き締まったブドウの香りが上がってくる。まあ豆腐の方には特に香りがないのだから、不思議でも何でもない。
不思議なのは口に入れてからの感覚で、タンニンで舌全体が渋々になっているところに豆腐のプリプリトロトロした食感が乗っかってくるのが、なかなか新鮮。通常冷奴に合わせるどんな薬味・調味料にも、この「ほろ渋さ」を出すものはない。初めての冷奴だ。おもしろいじゃないか。
……とはいえ、新鮮だというだけで、これがイケるかどうかはまた別のレイヤーの話だ。個人的には赤ワインがもっと甘さ全開のやつなら、また状況が違っていたのではないかと思うが、そのテストは諸君らの手と鼻と舌に委ねるとしよう。