【ありがとう!キリン『ボストンクラブ』】小松菜の炒め物と一緒にソーダ割りをグビグビと

真夏のルーティーンはソーダ割り

暑い夏には生ビールをジョキでグビグビ。いいですね! ビッショリとかいた汗の補充は「とりあえず生ビール」で、と最早ルーティーンになっている方は多いはずです。

対して私のルーティーンは、夏でも日本酒の飲める店なら熱燗を和み水と一緒に頼みます。そしてバーならハイボール。いや『ソーダ割り』です。

学校を出たての頃、勤め先の日本橋から銀座まで歩いて行っては、手頃なお店で飲みました。よく通った七丁目のとあるバーでは、ハイボールではなく『ソーダ割り』と呼んでいました。チャーミングなママが無口なバーテンダーに『ソーダ割りひとつ』と伝える言葉がとても上品に聞こえました。ですから、『ソーダ割り』の方がハイボールより馴染みがあります。

ソーダ割りを意識した『ボストンクラブ』

裏ラベルに「ハイボール」の文字を入れるほど、ハイボール、いやソーダ割りを意識しているウイスキーがあります。キリンの『ボストンクラブ』です。

裏ラベルのコピーのままにソーダ割りにして飲みます。はなから冷やして飲むので、ボトルごと冷やしておいた方が得策です。冷蔵庫に寝かして入れても転がらないばかりか、奥行きを取らないボトルサイズです。

今回は白いラベルの「淡麗原酒」。裏ラベルには「すっきりうまい」のキャッチコピーが入っています。ちなみに黒いラベルの「豊醇原酒」というのもあり、こちらの裏ラベルは「じっくりうまい」。

最近は割り材となる炭酸水の種類も増えています。その中でサンガリアの『伊賀の天然水 炭酸水』がリーズナブルです。氷をガサッと入れて、冷やした『ボストンクラブ』を注いで、炭酸水を加えます。それだけで爽やかにグビグビ飲むことができます。

『ボストンクラブ』のソーダ割りに合わせたかった小松菜炒め

世の中は知らないことばかりです

実はここまで書いていて、(個人的に)大変なことを知りました。三点あります。

ひとつは「キリンシーグラム」が「キリンディスティラリー」に変わっていたこと。知ったのはつい最近のことです。かつてキリンのウイスキーと言えばキリンシーグラムの『ロバートブラウン』でした。御殿場を車で通るので、蒸留所から富士山が見えるかどうか確認しに行った時のこと。ナビで「キリンシーグラム」と検索しても出て来なかったことで知りました。キリンシーグラムでなくなったのは、すでに14年も前の2002年のことでした。キリンシーグラム=ロバートブラウンの思い込みは大変強いです。

ふたつ目は『ボストンクラブ』が2016年6月に終売したことです。道理で酒屋の棚で見かけなくなっていました。

みっつ目は京橋にあったメルシャンとキリンが統合していたことです。そして、『ボストンクラブ』の後を『オークマスター 樽薫る』が引き継いだこと。『オークマスター』というウイスキーはかつてメルシャンから出ていて、終売になっていた銘柄です。

『ボストンクラブ』のソーダ割りに合わせたかった小松菜炒め

個人的には衝撃的だった一連の情報を知るも知らぬも、『ボストンクラブ』のソーダ割りに一度合わせてみたかったのが小松菜です。

ビタミンンも多い小松菜。カルシウムや鉄分も多く含み、カロチンはホウレン草の約2倍、ホウレン草よりもアクがない為、小松菜だけの小松菜炒めでもいいのですが、お肉でも魚貝類にでもマッチします。今回は、鶏の胸肉を使いました。

<作り方>

【1】鶏の胸肉はそぎ切りにして、50度のお湯で洗い臭みを取ります。塩とお酒を振り、片栗粉をまぶします。
【2】小松菜は根の部分を取って、茎の部分、中間の部分、葉の部分に切り分けます。
【3】深めのフライパンで、お湯を沸かし、片栗粉でまぶした鶏肉を一枚ずつ入れ、沈んでいた鶏肉が浮き上がるまで茹でます。茹であがったらザルに上げます。
【4】フライパンのお湯を捨て、軽く洗って、再び火にかけ、サラダオイルを引き、ニンニクパウダーを振ります。
【5】ザルに上げた鶏肉を入れ、軽く炒めたら、小松菜の部分ごとに、茎、中間、葉の順で炒めていきます。
【6】葉がしんなりしたら、醤油を回し入れ、さっと炒めたら出来上がりです。鶏の代わりにスルメイカもグッドです。

ありがとう『ボストンクラブ』

『ボストンクラブ』……その名前と飾らぬボトルの容姿が、アイビーのスピリットであるように思っていました。“ありがとう”の一言です。

今後、小松菜炒めのお相手は、『ボストンクラブ』を引き継いだ『オークマスター 樽薫る』の『ソーダ割り』がしっかり務めてくれるでしょう。