【暑い日にこそおすすめ】「〆張鶴 純米吟醸山田錦」とイワシの梅肉揚げ

100弱の酒蔵をもつ新潟県。その北部に位置する村上市でも、もちろん酒造りが盛んに行われています。その中のひとつ宮尾酒造は江戸時代から続く歴史ある酒蔵。鮭が遡上する三面川の伏流水を使用した“端麗旨口”の酒は、酒に厳しい新潟県民をも魅了しています。

一時の端麗辛口ブームの際にも、商売に走る酒は造りたくないという心意気で仕込まれた酒は“端麗旨口”という表現がぴったり。「代々受け継がれてきた、後味のさっぱりとした旨口の酒。日本酒本来の旨味があり、しかもさらりとした飲み口の酒質こそ伝統の味」という信念に基づき築きあげられた味わいです。

杜氏のこだわりで造られた純米吟醸

そんな杜氏の心意気で造られた銘酒、「〆張鶴 純米吟醸山田錦」。精米歩合50%の山田錦で造られているため、純米大吟醸と肩を並べる旨さに仕上がっています。

飲み口は少し甘めでとろっとした口当たり。華やかな香りが口の中いっぱいに広がったあと、喉の奥にすっと入っていく、切れのいい後味がクセになります。ほのかな甘みとクセのない味わいは食中酒としてオススメです。

精米歩合 50%
アルコール度数 16%
日本酒度 ±0
1.8L ¥3,500
720ml ¥1,770

香りたつ味わいをさらに広げる肴を梅肉揚げに。レシピあり。

香りたつ味わいをさらに広げる肴とは

食中酒として料理とともに楽しみたいこの「〆張鶴」。クセが少ない飲み口なので、肴は逆に少しクセのあるものを選んでみました。

この時期から旬を迎えるイワシです。価格は手ごろですが、青魚独特の臭みで苦手な方も多いかと思います。そこで、少しひと手間かけて食べやすくします。

【1】イワシを開いて骨を取り、軽く水気をふき取ります。
【2】種をとった梅干を包丁で叩いてペースト状にし、イワシ、大葉、梅干の順に乗せ、端から巻いていきます。

【3】最後のところを爪楊枝で留め、下準備完了。

【4】てんぷらの衣をつけてカリっと揚げてください。

梅と大葉の香りがイワシ独特の臭みを消してくれるので、苦手な方にも食べやすい味になっています。シンプルな梅干だけでなく、かつお梅やはちみつ梅でも食べやすい味になると思います。

醸しだされる旨さとさっぱりした味わい

では揚げたて熱々のところに、軽く冷やした「〆張鶴」を合わせます。イワシの熱さでさらに酒の香りが溢れ、旨みが広がります。一方で、「〆張鶴」のクセのない味わいでイワシの旨さも引き出されます。爽やかな梅と大葉の香り、そして「〆張鶴」のさっぱりした後味が心地よい清涼感を運んできてくれます。

口の中を満たす芳醇な香りに、ついもう一杯と手が伸びてしまいます。飲みすぎには十分注意が必要ですね。

「〆張鶴 純米吟醸山田錦」はさほど数量は流通していませんが、価格的には比較的手頃に手に入れることができるかと思います。杜氏のこだわりが詰まった銘酒は、週末のごほうびにもオススメ。見かけたらぜひ試してみてはいかがでしょうか。