【あの銘柄は「ミズナラ枡」でどう変わる?】ウイスキーを枡で飲み比べ(1)ジャパニーズウイスキー編

【あの銘柄は「ミズナラ枡」でどう変わる?】ウイスキーを枡で飲み比べ(1)ジャパニーズウイスキー編

シブくなる「山崎」

サントリー「山崎」。まず普通にグラスでいただきますと、あのお馴染みの穏やかで、しかし複雑で、奥深い、筋金入りの京都人みたいな味わいが口の中に広がります。

そして鼻に近づけたときにフワッと立ち上る、華やかな香りも「山崎」を特徴づける要素ですね。

それを、into the「ミズナラ桝」。

サントリー「山崎」into the「ミズナラ桝」

まず変わるのは香りですが、香りの性質そのものが変わってしまうわけではありません。ただ距離が離れるというか、ちょっと遠いところに何歩か下がるというか、奥まった場所から漂ってくる感じに思えます。それにより華やかだった香りが少しミステリアスに、深遠な雰囲気を帯びますね。

味も相変わらず複雑ではあるのですが、華美な要素は控えめになって、全体に素朴な印象。どちらかというと甘さが立ってくる感じもありますが、これも洋菓子よりは和菓子を思わせる甘さ。

サントリー「山崎」into the「ミズナラ桝」

「山崎」×「ミズナラ桝」は、まあ“シブい”という感じですかねえ。華やかな京の都を少し離れて、鄙びた里にあえて閑居するわび・さびの境地と言いますか。もののあはれ、ですなあ。

「余市」×「ミズナラ桝」は“別の顔”