【210組み合わせ全査定に挑戦】ジャパニーズウイスキーに合うツマミを独断せよ(5)

ベストマッチ「ニッカ伊達」編

日本のウイスキー6本×ツマミ35種の組み合わせを総当たり戦で全査定する、独断と偏見の「210番勝負」。(3)~(8)では各銘柄でベストマッチに輝いたツマミをカウントダウンしていく。今回は「ニッカ伊達」編だ。 ※ウイスキー6本とツマミ35種は(1)(2)で紹介している。

【第3位「サバの味噌煮」】

サバというより、味噌に対する適応が見事だ。他の5銘柄に比べ、伊達がフィーチャーするのはダントツで「甘さ」。それが味噌の醸し出す旨味に出会うと、途端にふくよかな「コク」に大化けする。サバは〆ても塩焼きでもうまいのだが、伊達には味噌煮の一択だろう。

【第2位「プリン」】

何なら1位にしたかったくらいだ。ダークホース?ゲテモノ?黙らっしゃい。伊達にとっては正真正銘の本命である。想像してほしい。伊達の甘さ、それはやや焦げ感のあるカラメルの甘さなのだ。お分かりいただけただろうか。では諸君、最寄りのコンビニで会おう。

「ニッカ伊達」にベストマッチな第1位は…!!

【第1位「もずく酢」】

これは単純明快な理屈だ。酢と甘味はよく合う。だが、甘いウイスキーなら何でも良いわけではない。越百やイチローズの変化球的な甘さでは、こうはならない。伊達は、伸びのある直球の甘さゆえに、酸味とケンカせず素直に調和できる。この「甘酢感」は完成の域だ。

【総評と番外ツマミ】

くどいようで恐縮だが、伊達を規定するものは甘さだ。クセのないストレートヘアのような甘さ。したがって当然スイーツには無類の強さを発揮し、甘味系ツマミの王者「チョコ」も口にしたそばからチョコレートボンボンに変えてしまう。意外なアテとしては「厚揚げ」を推したい。冷奴より濃く麻婆豆腐より薄い中庸のキャラ設定には、白州だと軽やかで余市では重く、越百やイチローズはそれぞれ個性が強すぎる。その点、伊達の落ち着き加減は絶妙で、甘さが豆の旨味を引き立てもする。悪くないマリアージュだ。

続いては(6)「マルス モルテージ 越百」のベストマッチへ!