【第1位「らっきょう」】
辛を以て辛を制する、だ。他の銘柄5本も試したが、やはりらっきょうの繰り出すドライなパンチに負ける。唯一機敏な反応からカウンターを打ち込んできたのが余市だった。しかも相手のツンツンしたとんがりを、そのまま抱き込む寝技まで披露する。北の巨人、恐るべし。
【総評と番外ツマミ】
余市はとにかく「負けない」。しょっぱい、脂っこい、くさい、辛い……などが束でかかって来ても、顔色一つ変えないで首根っこを押さえる余裕がある。くさみがインフレを起こしている「スモークドオイスターのオイル漬け缶詰」やテリッテリの「ソーセージ」は劇的にハマる。蒸溜所が海沿いにあるためか、「鮭とば」とは海の男同士で意気投合した。一方、港町に流れ着いた色白の女みたいな「冷奴」には、塩気を分けてやる優しさも見せる。磯くさいドカジャンを、細い肩に無言でかけてやるように。
続いては(5)「ニッカ伊達」のベストマッチへ!