【飲んで、食べて、熊本を応援!<前編>】現地のバーテンダー集結のチャリティーイベントでスペシャルカクテルを飲んできた

編集長Dです。先日都内某所のバーで開催されたとあるイベントに行ってまいりました。その名も「熊本チャリティーカクテルパーティー」。2016年4月の地震で大きな被害を受けた熊本からバーテンダーを招いて、そのスペシャルカクテルを楽しむとともに、熊本の未来につながる人と人との交流を広げようというイベントです。

当日は、いずれも熊本市の中心部でお店を営む5人のバーテンダーのほか、東京で活躍するバーテンダーも参加してそれぞれカクテルを披露。「このイベントをきっかけに、一人でも多くの人が熊本に関心を持っていただけたら」という思いを込めたパーティーは、たくさんの呑兵衛&呑み姫で盛況でした。なおこの日の収益は熊本城の復旧作業に寄付されました。

とうことで、当日ふるまわれた熊本のバーテンダーさんによるカクテル5杯をご紹介しましょう。それぞれに合いそうな熊本ゆかりのグルメも聞いたので、皆さんも現地に行ったりお取り寄せしたりと、機会があれば「飲んで、食べて、応援!」ということで、ぜひお試しあれ。

<和洋折衷のカクテルにはあの熊本銘菓?>

1杯目のカクテルは、「Bar高松」の高松保行さんによる「ガラシャ」。熊本のお殿様、肥後細川家の初代・忠興の奥さんで、キリシタンだった女性・細川ガラシャをイメージしたカクテルで、“和洋折衷”がテーマだそうです。

ベースは、古くから熊本地方に伝わるお酒「赤酒(あかざけ)」。日本酒の一種で、もろみに木灰を加えて保存性を高める「灰持(あくもち)」という製法で作られるのが特徴です。これに熊本県産の柑橘「甘夏」のジュース、阿蘇のジャージー牛乳のヨーグルト、熊本が国内生産量でトップクラスの生姜を少々入れます。

そして仕上げに使うのが「炭酸氷」。「たんさんすい」じゃないですよ、「たんさんごおり」です。熊本の企業が開発した世界初の技術で中に炭酸が閉じ込められていて、口にするとシュワシュワと柔らかくとけていく不思議な食感(とけ感?)があります。

“和”のお酒と“洋”のヨーグルトによる“和洋折衷”の1杯、お味はといいますと、まずは甘さとともにヨーグルトのコクがまろやかに感じられます。そこにパンチの効いた生姜が入ってきていいコントラスト。炭酸氷の食感もあって甘さがしつこくなく、さっぱりと飲みやすいカクテルですね。

そして、高松さんが考える「ガラシャ」の相方は、熊本のお菓子「蜂楽饅頭」。九州でメジャーないわゆる大判焼き・今川焼きの仲間ですが、餡にハチミツが練り込んであるのが特徴。熊本県の水俣が発祥と言われ、熊本市中心部の商店街にも昔からお店があります。黒あんと白あんがありますが、高松さん的には「白」が合うのでは?とのことでした。

<2杯目は米焼酎×柑橘×お茶……?>

2杯目は「BAR Thank」東谷口直矢さんのカクテル「青柳」。熊本藩主に献上されたお茶「青柳茶」からのネーミング。またしても細川家登場、愛されているんですね。

熊本の米焼酎「想伝」をベースに、世界最大級の柑橘である県産の晩白柚(ばんぺいゆ)ペースト「マキシト(マキシマムシトロン)」、レモンジュース、県産茶葉、そしてこちらも炭酸氷をブレンド。グラスのふちに天草の塩をつけるスノースタイルでいただきます。

口に含むと、まず柑橘のフレッシュな香りがパッと広がります。シュワシュワはじけるようにとける炭酸氷の効果で、その芳香がさらに華やかに開いていきますね。そしてお茶のほのかな渋味とグラスの塩が味を引き締めるいい仕事をしていて、全体に端正でスッキリとした味わいが楽しめます。

さてさて、この「青柳」に合わせるなら、ということで東谷口さんに考えてもらったのが、カクテルにも使っている熊本名産の晩白柚。この身はもちろん白い薄皮と黄色い表皮をまるごとジャムにして、チーズと一緒にクラッカーにのっけておつまみにするのはどうでしょうか。

熊本は酪農も盛んな県なので、そのサワークリームチーズと甘酸っぱい晩白柚ジャムはかなり合いそうです。さらにちょっと塩気と酸味のあるカクテルとも好相性。「男女問わず食べやすく、合わせやすいおつまみだと思います」と東谷口さん。晩白柚ジャムやペースト「マキシト」は通販もあるのでお取り寄せで楽しむのも良さそうです。

ということで「熊本チャリティーカクテルパーティー」レポ、残る3杯は次の記事で。一緒に食べたい熊本グルメもご紹介していきますよ~