新井マスターが業界に一石を投じる新カテゴリービールとは?
さて今回発売になった「フレーバーホップビール」。その名の通り、使用するホップの品種にこだわった、というかホップが主役でありエースで4番でありリードボーカルであるという、ホップを大フィーチャーした商品なんですね。
近年のクラフトビール人気によって、ホップにもいろんな風味・個性があり、産地も世界中に広がっていることがだいぶ認知されてきましたが、その中でも今回のビールで採用しているのは個性的な香りの「フレーバーホップ」というタイプ。そこから特徴的な2品種をセレクトし、それぞれを際立たせた2商品がリリースされました。
まず1本目が「Innovative Brewer THAT’S HOP Nelson Sauvinの真髄」。
これに使われているのが「ネルソンソーヴィン」というホップ。ん?白ワインみてーな名前だな、と思った人もいるかもしれませんが、その、まさに「白ワインを思わせる香り」が特徴のホップなんですね。これを100%使用しています。つまり他のホップは一切ナシ。
ちなみに原料のホップそのものを比べてみたのですが、日本の一般的なビールに使われるホップは手に取って香りをかいでみるとほろ苦く、ドライな感じを想起させる「The ビール」なフレーバーがする(下の写真)のに対し……
ネルソンソーヴィンはまず色が若干明るく、香りも軽快、本当にフルーティーでかすかな甘さも思わせるブドウの感じがあって、実に不思議です(下の写真)。ホップなのに、ブドウとは……!
そして飲んでみた感じも、やっぱり最初に白ワインの甘味&酸味がスーッと入ってきますね。ドライなスパークリングワインみたいな感じで、まあ不思議です。でも途中から後味にかけてはちゃんとビールののど越し、飲みごたえもあるという、面白い仕上がりです。
枝豆じゃなくてチーズでいきたいビール、って感じでしょうか。
ちなみにこの品種の故郷はニュージーランド。まさにワインの産地としても知られるネルソン地区というところで生まれ、当地のソーヴィニヨン・ブランのワインに印象がそっくりだったので、「ネルソンソーヴィン」と名付けられたそうです。土地が一緒だとホップもブドウも似てくるのでしょうか?なんというミラクル!