さて今回の新井マスターの野望には名前が付いている。その名も「失われた香りを求めて 最初で最後の異端のビール」プロジェクト。醸造家が何千年もひた隠しにしてきた“失われた香り”をよみがえらせるという、ともすると秘密結社や何かの組織に命を狙われかねない危険な試みだけに、本当に最初で最後という覚悟がうかがえる。
そんな異端も異端のビールづくりに、大手メーカーで醸造を学んだ人間が腰を上げるというまさかの展開も含め、「通常ではあり得ないこと」尽くしのプロジェクト。限定3000箱の醸造なので、気になる人は出資を検討してみてはどうだろうか。
なおプロジェクト支援には4つのコースがあり、単純に完成したビールのみをゲットするものから、記念カードやオリジナルグラスが付いてくるものや、完成品の缶に自分の名前を入れられるコースもある。さらに注目なのは新井マスター臨席のもと、いち早く試作品の試飲ができるコースで、実はまだ隠されている開発秘話なんかが(ひょっとすると)聞けるかもしれない。(下写真は缶の名入れイメージ)
ということで、ビールの歴史における最大と言ってもいいタブーに敢然と(無謀にも?)立ち向かう本プロジェクト。通常は飲み手のニーズを受けて商品をつくるはずのビールメーカーが、本気で「自分たちがつくりたいもの」をつくってしまったらどうなるのか、というどこまでも異端な企てだ。「スタンダードなスタイルのビールだけでなく、個性的なクラフトビールを含めても、こんなビールは他に存在しないと思います」と新井マスターが語る“問題作”。クラウドファンディングでの出資受付は9月10日(日)までである。
クラウドファンディングの詳細・出資はこちら
https://camp-fire.jp/projects/view/32793