【分厚すぎる油揚げと味わう】新潟・長岡生まれ、質実剛健の“幻の酒”?

更新:2016年08月16日

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【分厚すぎる油揚げと味わう】新潟・長岡生まれ、質実剛健の“幻の酒”?

新潟県長岡市は、越後のころ長岡藩と呼ばれていました。江戸の初期、家康の六男松平忠輝が改易されたことにより、最初に堀直寄、のちに牧野忠成が藩主に就任。長岡藩250年の歴史が始まります。

「鼻ハ欠とも義理を欠くな」「武士の義理、士の一分を立てよ」など厳しく自分を律する藩風を掲げ、その後の長岡人の気風にも受け継がれています。小泉元首相が所信表明演説で述べた、今を耐えて明日を良くしようという“米百俵の精神”も、ここ長岡藩での故事から生まれました。

質実剛健の酒、「特別純米酒 越後長岡藩」

長岡藩の中心に程近い場所で酒造りを行っていたのが、亨保元年(1716年)に創業された関原酒造。約300年の古い歴史をもつ酒蔵です。夏は暑く冬は豪雪と厳しい土地ですが、暑さは米作りに最適、寒さは天然の冷蔵庫として酒造りに最適と、自然を受け入れ美味しい酒造りを行っています。

そのひとつ、「特別純米酒 越後長岡藩」も長岡人の気質“質実剛健”を受け継ぎ、華美になりすぎない深い香りと、しっかりとした味わいを醸しだしています。

特別純米酒 越後長岡藩

精米歩合 60%
アルコール分 15度
日本酒度 +4

新潟県産五百万石を100%使用した、辛口の純米酒。すっきりとした口当たりにもかかわらず、香りはしっかりと鼻に抜けます。「冷や」から「ぬる燗」ぐらいまでがオススメですが、香りを楽しむには少しだけ温めたくらいが程よいでしょう。

同じく長岡で愛される肴をあわせる

長岡市中心部から山を越えた場所にある栃尾地区は、かの“越後の虎”上杉謙信の出生の場所でもあります。この栃尾地区で約250年前から愛されているのが、栃尾の油揚げ。山間部のため魚介類の入手が難しく、たんぱく質を補うために良く食べられていたようです。

栃尾の油揚げ(左)と通常の油揚げ(右)

通常の油揚げ(写真右)と比べると、その大きさと分厚さが目を引きます。シンプルながらも、かみ締めるとしっかりとした大豆の味が口に広がります。

栃尾の油揚げは軽く焼いて食べるのが基本です。好みに合わせてキムチや納豆を挟んだり、厚さを活かしてピザ風に食べたりすることもあります。

しかし、長岡人の気質である“質実剛健”を求めるのであれば、さっと焼いたらシンプルにネギとしょうゆのみでいただきましょう。

栃尾の油揚げをさっと焼いたらシンプルにネギとしょうゆのみでいただきましょう。

香ばしい油揚げとネギの香りが口に広がったら、そこに「特別純米酒 越後長岡藩」を一口含みます。辛口の味わいが大豆の甘みを引き出し、シャキシャキのネギが純米酒のコクと合わさることで、深い香りがさらに広がります。

香ばしい栃尾の油揚げとネギの香り

シンプルでありながらも深い味わいはクセになります。長岡の地酒は、長岡の肴との組み合わせで一番美味しさが引き出されるのではないでしょうか。

一部では幻の酒と言われることも

歴史のある関原酒造ですが、その流通ルートはあまり多くありません。ネットショップでも数量が限られていることがほとんどですので、ときには幻の酒と言われることも。新潟県内ではスーパーなどで気軽に購入できますので、新潟に足を運んだ際にはぜひ新潟特有の肴とあわせて楽しんでください。

「特別純米酒 越後長岡藩」と栃尾の油揚げ

(バッカスの選択・ライター 越後のだいこん

【分厚すぎる油揚げと味わう】新潟・長岡生まれ、質実剛健の“幻の酒”?

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