【駆け足で物知り!】ジャパニーズウイスキーの「産地」

更新:2016年03月24日

この記事は約2分で読めます。

本場スコットランドは低地だが

ジャパニーズウイスキーがつくり出される蒸溜所は、大手メーカーから小規模のクラフトウイスキーまでを含めると全国各地に十数カ所が存在する。特徴的なのは、多くが海から離れた山間の地にあることだ。

ウイスキーの本場スコットランドでは、海の近くや川沿いの平地などに蒸溜所が集まっている。ウイスキーづくりには冷涼な気候と湿潤な空気、清冽な水源が必要とされるが、緯度が高いスコットランドでは人里に近い低地でそれらの条件がそろうのだ。もちろん、当地にそもそも高い山地が存在しないという事情もある。

日本の蒸溜所は山がお好き

対して日本では、涼しさと水を求めるとどうしても標高の高い山地に行きついてしまう。日本初の蒸溜所として1924年に誕生したサントリーの山崎蒸溜所も、「大阪と京都の間」という比較的都市部に近い場所ながら、天王山のすそ野を少し上った谷筋に施設が並んでいる。この地は木津、宇治、桂という3本の川の合流地点であることから、川霧が出て適度な湿気をもたらすことでもウイスキーづくりの適地とされた。

この他、大手ではサントリーの白州、ニッカの宮城峡、キリンの富士御殿場、またクラフトウイスキーでは埼玉県の秩父、長野県の信州マルスなどが山や森に抱かれた自然豊かな土地に蒸溜所を構えている。

海沿いにも個性的な蒸溜所

その中でも海に近い低地に開かれた蒸溜所として知られるのがニッカの余市だ。創業者の竹鶴政孝がスコットランドに似た理想郷を追い求めて辿り着いた土地で、緯度の高い北海道にあるため夏場でも冷涼。さらにウイスキーづくりには欠かせないピート(泥炭)も道内で手に入るため、限りなく本場に近い生産環境を整えることが可能となった。

他に海沿いの蒸溜所としては、グレーン原酒(とうもろこしが原料)専門のサントリー・知多や兵庫県・明石の江井ヶ嶋酒造などがある。

各地の蒸溜所の気候・風土・環境の違いを想像しながら、それぞれが生み出すウイスキーの個性を一つひとつ楽しんでみるのもいいだろう。

日本の主なウイスキー蒸溜所・メーカー

ニッカ余市蒸溜所 (北海道余市郡余市町黒川町7-6)
ニッカ宮城峡蒸溜所 (宮城県仙台市青葉区ニッカ1番地)
笹の川酒造 (福島県郡山市笹川1-178)
ベンチャーウイスキー秩父蒸溜所 (埼玉県秩父市みどりが丘49)
サントリー白州蒸溜所 (山梨県北杜市白州町鳥原2913-1)
本坊酒造信州マルス蒸溜所 (長野県上伊那郡宮田村4752-31)
キリン富士御殿場蒸溜所 (静岡県御殿場市柴怒田970)
サントリー知多蒸溜所 (愛知県知多市北浜町16番)
サントリー山崎蒸溜所 (大阪府三島郡島本町山崎5-2-1)
江井ヶ嶋酒造 (兵庫県明石市大久保町西島919番地)
中国醸造 (広島県廿日市市桜尾1丁目12番1号)

22ff5756baac1bfa91eff6bf981c6d81

(バッカスの選択・編集長D 清水啓史

【駆け足で物知り!】ジャパニーズウイスキーの「産地」

こちらの記事もおすすめです!