沖縄・伊良部島の青い泡盛「ゆら」と緑のゴーヤチャンプル

沖縄・伊良部島の青い泡盛「ゆら」と緑のゴーヤチャンプル

ゴーヤチャンプルはアンナの味

豚肉、昆布、ゴーヤ。沖縄を夢想すると浮かぶ食材です。近くのスーパーで緑鮮やかなゴーヤの一山に目が留まりました。コーナーの周辺は爽やかな香りがします。冷蔵庫にあったブロックの豚バラ肉、木綿豆腐、麩など料理本にあるような材料で“教科書通りの”ゴーヤチャンプルを作ります。「チャンプル」は「炒め物」の意味。有りものを何でも放り込んでしまっても、それは立派なチャンプルです。

ゴーヤ

<作り方>
【1】まずは木綿豆腐。パックの蓋の上下に包丁を入れ、まな板に立てかけ豆腐の自重で水気を抜いておきます。
【2】続いてゴーヤを縦に半分に切って、スプーンで種を取り、5ミリ幅に切ります。かじってみると苦いので、水にさらして、苦みを取ります。
【3】ブロックの豚バラ肉をゴーヤと同じ大きさに切り、少々強めの塩をします。
【4】玉ねぎを櫛切りにして、麩をお湯で戻します。
【5】豚バラ肉の両面をよく焼き、ボウルに上げます。カリカリにしても美味しいですね。
【6】木綿豆腐は賽の目でも、フライパンに一丁をのせヘラで崩してもOK。きつね色になるまで焼き、ボウルに上げます。
【7】そして玉ねぎ、ゴーヤ、麩をまずチャンプル。油が行き渡るまで炒めます。
【8】豚バラ肉、きつね色になった豆腐を加えます。
【9】中華スープの素、醤油、そして「ゆら」を少々。泡盛は香りづけに何が何でも必要です。
【10】最後に溶き玉子を回し入れて出来上がりです。

ゴーヤチャンプル

島人(しまんちゅ)のアンナの味ですね。でも、最近のゴーヤは以前のものよりも苦みが軽くなった気がします。とはいえ、噛むほどに存在感をしっかり出してくるゴーヤ独特の風味。それをアテに「ゆら」を傾けます。芳醇な古酒(クースー)も深い味わいがあっていいのですが、「ゆら」は新酒でも角のない柔らかな口当たりです。ほろ苦いゴーヤをそっと受け止めて、心地よいハーモニーを奏でます。肉野菜炒めやレバニラ炒めとどこか違います。それは「ゆら」の母性、アンナの愛のなせるわざ、と言ったところでしょうか。